石こうボード用フック www_logo_PpA.gif
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■ 石膏ボード中空壁用アンカープラグ

石膏ボードを使用した中空壁に額をかけるには、石膏ボードの裏側にある柱・間柱・胴縁(以下:下地桟)を探してクギ・木ネジでフックを固定する方法と、下地桟に頼らず、石膏ボード自体にフックを固定する方法があります。

下地桟の位置を探すには、専用探知機を使うとか壁を叩いて音の変化で探るとか細い針を刺して確認するなどの方法があります。しかし誰もが、探知機を持っている訳では無く、微妙な音の変化を聞き分けられる訳でも無く、壁を針の刺し跡だらけにする恐れもあります。
しかも、希望の取り付け位置に、柱や間柱があるとは限りません。間柱・胴縁は45.5センチ間隔にあるのが基準です。下地桟が接している面積より中空になっている面積の方が圧倒的に多いのです。またGL工法という下地桟が無い施工法もあります。

快適なインテリアを演出するには絵画は必須ですが、設置する場所と位置をあやまると実に情けない空間になってしまいます。当店でも依頼を受けて絵画の取付をしますが、ミリ単位で絵画を移動させて最適な位置を探ります。下地桟の有無に影響されていては良い結果を得られません。

幸いにも近年、中空壁用に「ボードアンカー」「グラバー」「かべタップ」「トグラー」 「トグルボルト」「石こう釘」など多様なアンカープラグが販売されています。
これらの金具は【石膏ボードフック・せっこうボードフック・せっこうボードフック】などと記されており表示は統一されておりません。

ここでは取付に特別な道具が不要で、外した跡が僅かしか残らない『石こう釘 Jフック』を紹介致します。
■ 石膏ボード

石こうボード

上図は12.5mmボードの断面。
定規を当ててカッターナイフで切り込みを入れ、パッキと折った断面です。

石膏ボードは防火性・遮音性・気密性・断熱性・施工性などに優れ、安価であるため、壁・天井下地材などに広く使用されています。
12.5mm厚のボードは不燃材、9.5mm厚のボードは準不燃材として認定されています。

■ 石こうクギ[Jフック]
日本軽金属株式会社の完全子会社である日軽パネルシステム株式会社(発売当初は日本軽金属生活文化事業部)の製品です。

   材質  フック:鉄にニッケルメッキ
       石こう釘 本体:ABS樹脂
        〃   キャップ:ポリエチレン
        〃   釘:ステンレス(3本)
石こうクギ[Jフック]

   種類  石こうクギ Jフック M(ミニ)    メ−カ−発表最大垂直荷重  5Kg
       石こうクギ Jフック S(シングル)  メ−カ−発表最大垂直荷重  7Kg
       石こうクギ Jフック W(ダブル)   メ−カ−発表最大垂直荷重 11Kg

■ JフックSの先端を曲げる

ペンチなどでフックの先端を閉じる方向に曲げて下さい。
フックの先端で額縁の裏面に擦傷が入るのを防ぎ、フックから紐が外れにくくなります。

【補記】
Jフックで掛時計等を掛ける時は曲げないで下さい。
せっこうボードフック

■ JフックS の取り付け方

  1)壁にフックを押し当て、フックの穴に石こう釘本体をあてる。
  2)3本の釘をコインの面で順次押し込む。
  3)キャップをはめ込む。(中空壁は振動します。キャップがないと釘が徐々にせり上がってくる可能性があります)

石こうクギ
■ フックを2個使用

石こうクギJフックS(シングル)を2個使用します。
2個掛にしますと、額縁の揺れが少なくなり、フックの片方がはずれても斜になるだけでいきなり落下することはありません。
また、紐と金具にかかるストレスも少なくなります。

石こうクギJフックMはフックのカエシが短いのでお薦め出来ません。


右の動画の棒はハリー・ポッターの親友ロンの杖(のつもり)
作品は木村仁枝さん
額縁を飾る
■ 釘が入らない

釘が何か硬い物に当ってコインの面で押し込めない時、金づち等で無理に叩き込まないで下さい。
軽鉄下地工法で鋼製下地材に当ったり、GL工法ではGLボンドのダンゴに当ったりした場合、無理に打込むと右図の用に石こうボードの釘穴が拡がってしまい強度が下がってしまいます。
対策=下段の方法で釘を短くして対応
一般に市販されている石こうボード用「石こう釘」は長さが20ミリです。9.5mmの石こうボードに石こうクギ[Jフック]を取付けても石こうボードの裏面には僅かしか出ません。壁クロスの厚みを加算すると釘が裏面に出る事はほとんど無いと思われます。我々が持っている業務用の「石こう釘」は25ミリです。12.5ミリの石こうボードでは裏面に出ませんが9.5mmのボードでは裏面に出ます。
無理に打込むと
■ 釘を短くする

1)釘の入らなかった長さを計ります。この長さをAとします。
2)釘を慎重に引き抜いて下さい。
3)抜いた釘の先端をAより2ミリ長くペンチなどで切り落とします。
4)短くした釘を、石こう釘本体の抜いた穴に差し込んでコインで押し込んで下さい。
釘を切る
■ ビス頭にあたる

釘がほんの少し押し込んだところで止まってしまった時は、石こうボードビスのビス頭に遭遇した時です。
この時は2cmほど取り付け位置を移動するしか解決策はありません。
ネジ頭に大当たり
■ スッポンと抜ける

ベニヤ合板の場合には5mm以上のベニヤ合板に使用して下さい‥‥とメーカーではアナウンスしております。
2.5mmベニヤ合板に使用してみました。
軽量の額縁の場合には問題はありませんが、4Kgほどの額縁を掛けてみると、スッポリ抜け落ちました。

■5mm以下のベニヤ合板には使用しないで下さい。 
スッポンと抜ける

釘が曲がり、3本の釘がひと束になり、抜けてしまう。

■ 重量のある額縁

額紐で重い絵画を掛けるには、 石こうクギJフックW(ダブル)を2個使用します。
但し、右図の様にJフックWを行儀良く垂直に付けてはいけない。


問題あり
■ 奨励する付け方

JフックWを右図のように傾けて取付けて下さい。
AとBの角度が同じになる様にして下さい。アバウトで良いです。
正しい付け方
■ 理由(難しい話)
向って左側のJフックWにかかる荷重について解説します。
JフックWを垂直に取付けますと、額縁の重量に比例してJフックWのフック先端を右側に移動させようとする力(F)が加わります。(図の額紐左部分の傾斜角度も影響しますが省略します)
Fの力はてこの原理によりブーストされて石こう釘の部分に(f)の力として加わります。向って左の石こう釘は下方に、右側の石こう釘は上方の向きの力になります。
額縁重量の半分の重量がmgです。(F)の力がゼロの場合の石こう釘に掛る垂直荷重は1/2mgになります。
この状態に(F)の力を加えますと、左側の石こう釘は[1/2mg+f]の荷重になり、右側の石こう釘は[1/2mg-f]の荷重になります。
という事で、左側の石こう釘には額縁重量の1/4の荷重ではなく、相当の荷重が加わるという事です。実際にどのぐらいの荷重になるかは実測しないと判りませんが、残念ながらその手段を持っておりません。 理由
■ さらに慎重に

さらに安心な取付け方法です。
中心のJフックWはセイフティプルーフです。このJフックWは、荷重があまり掛らない様に、左右のJフックWより僅か上部に付けます。左右のJフックWのどちらかが役に立たなくなった時、落下を食い止めます。
備えあれば

■ 額紐にかかるストレス

額紐にかかるストレスにはテンション(張力)と摩擦、極々僅かではありますが腐食があります。
テンションストレスを軽くするには額縁自体を軽くする事が最も効果があります。ストレスに耐えられる資材(紐の材質と太さ)を選択する事も重要です。
フックを2つ使用する事で紐のテンションストレスを低減できます。下段参考。
摩擦のストレスは、額縁側の紐を通す金具(吊り鐶)との接点と、フックとの接点でのストレスがあります。吊り鐶およびフックの紐と接する部分にプレスバリがあるとたいへん危険です。ドアの開け閉めとかエアコンの運転振動、近くを通行するトラック・電車などによって発生する道路振動などによって壁面は振動しています。それによって紐はバリによって徐々に繊維が切られていきます。良質な金具を使用する事が大事です。
吊り鐶は木ネジで固定されますが、吊り鐶と木ネジは同じ鉄で出来ていても表面処理が違いますのでイオン価が僅かに異なり、金属間で微弱な電位差が発生し、微弱電流が流れ電食という現象が起こります。それにより吊り鐶が腐食し、その部分に接している紐が脆くなってしまいます。対策の一つに、吊り鐶と木ネジをステンレス製にする方法があります。木ネジをステンレス製に替えるだけでも可成り効果があります。ステンレスの木ネジにも色々な種類があります。当店では「GOLD LINE」というブランドのSUS-430ステンレスの(+)丸皿木ネジを使用しています。この木ネジに到達するまでに相当の出費をしました。
アガチスという木材は立ち木の時から地中の塩分を吸い上げる特性があり、生息地によって異なりますが材木中に塩分を僅かに含有します。材がアガチス、湿気が多い環境、鐶が鉄、木ネジが真鍮の場合には確実に電食が発生します。
 電食サンプル
金箔(合金)貼りのデッサン縁、木材はスプルス、吊り鐶(板吊り)部分の腐食が金箔部分まで侵食している。吊り鐶(板吊り)は鉄、木ネジは鉄のユニクロームメッキ。
■ 額紐にかかるテンション

額縁の重量をm(Kg)とし、紐の中心をフックに掛けて額縁の吊り金具を支点として紐と水平線との角度をθとする。 この時の紐にかかるテンション(張力)をT(Kg)とすると次のようになります。


例えば額縁の重量が10Kgのときは
θ=0°  T=∞
θ=15° T≒19.32Kg
θ=30° T=10Kg
θ=45° T≒7.07Kg
θ=60° T≒5.77Kg
θ=90° T=5Kg

二重紐ならば紐1本にはT(Kg)の1/2のテンションがかかる。
ベクトル
■ 0度と90度
θ=0°は紐をピンと張った状態で、T=∞はテンションが無限大ということですが現実にはあり得ません。
強いテンションが紐にかかると紐は伸び、θ=0°を保持出来ません。仮に紐が全く伸びなければ額縁の吊り金具が変形するか、吊り金具を額縁に固定している木ネジが切れるか抜けるということになります。
中空壁は振動(ドアの開け閉め・道路からの車両通過振動など)しますので紐と金属(吊り金具・フック)が接している部分は時と共に痛んでいきます。紐を強く張った状態で紐が傷付いているとたいへん危険です。
θ=90°は左右別々に垂直な紐(またはステンレスワイヤーフック)で吊った状態です。T=5Kgは額の重量を左右で半分づつ負担している状態で、紐にかかるストレスは最も少ない。
額紐
■ 45度
θ=45°ではT≒7.07Kgで、紐にかかるテンションの方が額縁重量より低くなります。しかしJフック1個で吊るとそのフックが額縁上辺より上に出てしまい紐も見えてしまいます。
Jフックを2個使いθを45°以上になるように額縁をかけると紐のストレスも少なくJフックにかかる垂直荷重も額縁重量の半分で済みますし、額縁の揺れや傾きが防止出来、万が一Jフックが1個外れてもいきなりの落下だけは間逃れます。
額ひも

■ 石膏ボード壁
石膏ボードは防火性・遮音性・気密性・断熱性・施工性などに優れ、安価であるため、壁・天井下地材などに広く使用されている。
厚さ12.5mmのボードは不燃材、9.5mmのボードは準不燃材として認定されている。
防火性・遮音性・気密性・断熱性をさらに高める為に、石膏ボードを2枚重ね張りする施工もあります。

■ 木造壁下地工法
主に1戸建て・マンション・オフィスビル・プレハブに用いられます。
木造壁下地工法は主に2タイプで、仕上にクロスを貼ります。
【1】大壁=たて枠(間柱)とよこ枠(胴縁)の枠組。
間柱・胴縁共45.5cmスパンが基準。

大壁
【2】間仕切壁=木の枠組(下地桟)が、たて枠のみ。

間仕切壁
■ 軽鉄下地工法
LGS(エルジーエス)と呼ばれています。LGSとはLight gauge steel(軽量鉄骨造の略)
主にオフィスビル・学校・工場・マンション・病院など公共施設に用いられます。
軽鉄下地工法は、文字通り軽量の鉄骨で出来た骨組み(鋼製下地材)の上から石膏ボードなどを取り付け、 継目処理を施してから仕上げにクロスを貼っています。

工期の短縮、端材のリサイクル性、寸法精度などが優れているのでこれから施工例は増えると思われます。
軽鉄下地工法
■ GL工法
主にマンション・オフィスビル・プレハブ住宅に用いられます。
コンクリートの面に直接、ダンゴ状に丸めたGLボンドを塗りつけていきます。その上から石膏ボードを壁に押しつけるようにし、軽く手でたたいて徐々に接着させながら、墨線に合わせていきます。最後に継目処理を施してからボードの上からクロスを貼ってフィニッシュです。
この壁面に大型額を設置するには相当の工夫が必要です。

● 【壁の材質確認】 スイッチまたはコンセントのフェイスプレートを外して確認して下さい。

● 【硬い石膏ボード】  病院などの病室間の間仕切や廊下、学校の教室の壁や体育館の内壁、階段の腰壁など強度を要求される部位には硬質せっこうボードが使用されます。通常の石膏ボードの比重は0.65、硬質せっこうボードの比重は1.2で表面の硬さは4倍です。石こうクギ[Jフック]の釘では打ち込めない可能性があります。

■ 入手方法

『石こう釘 Jフック』は全国の額縁販売店とホームセンター(DIY)で販売されています。

額縁販売店(全店ではありませんが)はこちらをご覧下さい。

入手が困難な方はこちらにお進み下さい。
石こうクギJフックS(シングル)単価150円、クロネコメール便送料が150円です。
購入数を入力して[カートに入れる]をクリックして下さい。[購入手続きへ進む]をクリックして次の画面の下方にある▼お支払い方法選択で[切手でお支払い」の○を◎にして下さい。
ホームセンター(DIY)で販売されている
石こうボード用「石こう釘」白
ホームセンターの石こうボードフック

商品名は、石こうボード用「石こう釘」です。
フック部分は白(クリーム?)とブラウンの塗装仕上げ。
■ フック部分の
  グレードアップ


石こうクギJフックS(シングル)のフック部分は、初代品とくらべ現行品は強度が上がっています。

1)板厚の変更=1.1ミリが1.6ミリにアップ。
2)フック部分の巾=4ミリから5ミリにアップ。
3)フックの曲げ部分=ビート加工(ひも出し加工)を施し、強度がアップ。

特に、3)のビート加工は金型代が高くなるだけではなく、必要なプレス圧力も増えますのでコストアップにつながりますが、過荷重によってフックの曲げ部分が延びてしまうトラブルを避けることには大きく貢献しています。素材量の増加(170%)と相まって、フック曲げ部分の強度はおそらく3倍以上アップしていると思われます。価格は据え置きでしたから「拍手〜」です。

ピーリング(板張り)の壁に、このJフックを木ネジで取付けてる方法もお薦めです。但し木ネジは良質の木ネジを使用して下さい。
自信をもってお薦め出来る木ネジがまだ見つかりません。今しばらくお待ち下さい。
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