実践例(続き)
PCM手法を部分的に活用した健康日本21』
地方計画策定(K町の場合)のあらまし(その2)
(2002年10月18日更新)
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K町の計画策定に限らず基本的にワークショップを開催する姿勢として必要なことを少し書きます。
ワークショップを開くにあたって K町での取り組みはPCMを本格的に使っている専門家から見たらとても不十分なやり方に見えるかもしれません。PCMを活用したなどいってほしくないという怒りのご意見もあるかもしれませんが、とりあえず私の立場から言えることをのべると
・保健師さんや栄養士さんはふだんから「指導」することになれています。住民から質問や意見が出ると条件反射的に正しい答えを言わなければいけないような気持ちになったり、正しい答えに誘導するような働きかけをしたりしがちです。
・ 予想外の意見、反対意見が出ると批判されたような気になり、結果的に意見を取り上げない場合もみられます。そうすると多様な意見が行政の仕組みに吸い上げられる前の段階で消えてしまいます。住民の中には「あそこには言ってもむだ」という認識が広がることでしょう。
・反対意見も私達の基準に合わないだけで、取り上げ方によっては斬新な発想で今までにない取り組みができる可能性もあります。気をつけなければいけないのは住民自らの行動による取り組みを期待する一方で、無意識にその芽を摘んでいる可能性があるということです。
ワークショップは自由な意見を出し皆でまとめ上げる場です。ですから場作りが大切です。
ワークショップを全体的に緩やかに管理する人のことをファシリテーターといいますが、ファシリテーターの姿勢として大事なことは
・グループメンバーがまんべんなくしゃべれるような場の雰囲気作りに心がける
・個人の意見を尊重する
・批判のための批判、議論のための議論には介入するが、それ以外の必要以上の介入はせずグループの相互作用を見守る
・ 時間の管理をすること
これらのことを守りながらカードを使って作業を進めます。一例をあげれば
・「××が○○なのは何が一番問題だと思いますか。思いつくものを一人2枚くらいずつ△分までカードに書いてください。」
・「一人ずつ読み上げて黒板に貼ってください」
・「みなさん、この中でどれが一番問題の元になっていると思いますか」
・「問題を引き起こしている原因にどんなものがありますか、カードに書いてみましょう」
という具合です。
カードを書いて読み上げてくれた人にはその度にお礼を言ってから席に戻ってもらいます。
こうしたやり方でカードを出してもらうと、普段あまりしゃべらない人からも意見が出ますし、しゃべりすぎる人にはオン・ステージの時間を減らすことができます。
また、一つの言葉に持つイメージがみんな違うことを話し合いの中で全員が気づくことができるので、問題や目的について共通認識をもつことができます。
グループ全体の流れを見ながら次はどんな意見を出してもらうかを考える作業は結構大変ですが、ワークショップ終了後多くの参加者は自分の意見が取り入れられたことに満足感を持ち、第三者的に意見を言っていた人たちも自分の問題として考えてくれるようになることが多いです。
出された意見をどこに提出するのか、どう活用するのかなどは当然ワークショップが始まる前に行政として抑えておくべきことなので、ここではあえて触れません。一番やってはいけないことは散々意見を聞いてからこれらのことを考えることです。
参加者は町の将来のためと思うからこそ自分の時間を削って参加してくれるのです。自分達の意見によってこれまでの取り組みが変わるかもしれないと期待をしているのですから、聞きっぱなしだけは避けましょう。できれば作成者自らの発表の場、PRの場がほしいものです。
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