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プロバイダ〜インターネット提供者として〜

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 インターネットが普及したことにより、プロバイダの数も多くなり、いろいろな新しい試みをするところも多くなっています。ここでは、インターネットを一般の人に提供するプロバイダの現状、問題などを調べてみたいと思います。

現状

 


左上のグラフにもあるように、プロバイダ数は、93年2社しかなかったものが、96年からすごい勢いで増え、2月現在では、1,640社にもなっています。
また、プロバイダに専用線を貸しているNTT自体もOCN(オープン・コンピュータ・ネットワーク)という、低価格なインターネット接続サービスを始めています。その影響もあり、接続料金はかなり安くなってきているようです。

左下のグラフは、設立年度別にみた、地域型(その地域にしかアクセスポイントがない)プロバイダと、全国型(主要都市にアクセスポイントをもっている)で統計したものです。
これを見ると、プロバイダの新規参入が多くなってきたことと同時に、その中の地域型プロバイダがのびてきているということが分かります。
このように、多くのプロバイダが短期間のうちに参入したため、競争も激化しています。
しかし、今年のプロバイダの増加は緩やかになってきています。そして、インターネットの一時期のブームが去った今、会員が延びなかったり、料金値下げ、設備投資等で赤字経営になっているところも多いそうです。
そのため、これからは、ただのインターネット接続業だけでは、生き残れないと言うことで、いろいろ新しい試みをするプロバイダが増えています。

例えば、岐阜県中津川市にあるTakenetでは、この地方の情報を日本全国に配信しようということで、現在は、まだ模索している状況ですが、『日本列島ど真ん中』という地域密着型情報サービスを試みています。
つまり、ただの接続業者ではなく、この地方の情報の中心的役割をするということです。そして、大手企業などの提供できない情報を提供していこうとしています。


お寄せいただいたご意見


プロバイダというのは今までインターネットへ接続する ための回線を売ってきたわけですが、これからはOCN、ODNなどが 参入してくる現状を考えてマーケティングを再検討する必要がある時期だと 思います。つまり、回線だけ売っていてもだめで、新たなインターネット関連の ビジネスを考えなければならないというところですね。
うちの場合は、イントラネットなどのネットワーク構築やコンテンツを 中心に動く部門がありますので、インターネットという柱を元にいろんな 方向にビジネスを広げていける可能性がありますが、逆にお客さん側にそれらの 新しいものを導入できるだけの知識を付けてもらうための仕事をしなければ なりません。

学生プロバイダ経営者様

これからは一人一人が注意して協力して、インターネットを 良い方向に向かわせなければならない。それにはプロバイダー 等の大きな努力が必要となり、プロバイダーは場所を提供する だけでは絶対にダメである

会社員

 まずは、より多くの人に「ど真ん中」を見ていただいて、御意見をうかがいたいと思います。
 Takenetが正式にできて1年がたちまして、何とか、どまん中というローカルな民間のネットワークを立ち上げて、まだまだ内容が充実していませんけど、当初、自分で思っていたのは10だったのが、知らない間にそれが20とか30とかやりたいことがいろいろ出てきまして、ユーザー人と取り組みながらアクセス数を増やせれるような、田舎(ど真ん中のページ)が日本中に認知されるようになって、それからは、英語版を作ろうかなあという希望も持ってますが、来年の8月ぐらいまでは、とにかく広めて、ここにくれば、ここにある情報は、どこの観光パンフレット、美術館などを見るより簡単に見られるように、と思っています。
 もうひとつは、今計画中ですが各町村の月間情報(中津川市はやってます)、毎日の天気予報、ど真ん中の病院、ど真ん中の道路情報などそこに住んでる人の便利な物(ライフライン)を早くやらねばと思っています。

Takenet 武川様

この章のまとめ


 インターネットブームもあり、ものすごい勢いで増えたプロバイダですが、現状は厳しいと言うことが分かりました。
NTTのOCN等もプロバイダには大きな影響を与えていて、今は、どこも模索しているような段階ですが、インターネット接続だけではなく、付加価値(コンテンツ情報等)をつけるところも増えています。
 もしかしたら、21世紀、接続業者としてのプロバイダはなくなってしまうかも知れませんが、それなりの努力をしたところが、別の形態としてかも知れませんが生き残っていくと思います。
僕としては、OCN等でこの事業をNTTが乗っ取り、現在の電話のようにはなってほしくないと思います。そして、よりきめ細かく、個性を持ったサービスをしていってほしいと思っています。 僕が毎日インターネットにつないでいて、結局は、NTTに金が回っていく(プロバイダまでの回線使用料、プロバイダの専用線など)、NTTというものの存在も考え直す必要があると思うし、それには、日本の情報インフラをしっかりする必要があると思います。

参考資料

郵政省ホームページ
大和総研 - インターネット接続プロバイダの動向
INTERNET Watch
 インターネット接続業者が一年間で9倍に増加