コンピューターとの出会い


     パソコンに出会ったのは小学校3年生の頃です。きっかけは母の仕事で使っていたパソコンが新機種の導入で不要になったこと。その時からパソコン人生?が始まったのです。
     パソコンと言っても当時はインターネットなんて言葉はなくて画面に16色しか表示できない、当然ゲームや今のような便利なソフトも無くて、遊ぶには自分でソフトを作らないといけないということになりました。BASICを使っていろいろ簡単なソフトを作りました。小さなゲームなどですが、そのゲームで遊ぶことよりも作ることの方が楽しかったのです。
ソフト公開・インターネットへ


     中学一年生の時、パソコン通信というのを始めました。そこで作ったソフトを公開してパソコン通信に接続した人に無料で配布しました。そのソフトが始めて雑誌に小さく載った時はとても嬉しかったことを覚えています。
     中学二年の時、インターネットを始めました。まだインターネットという言葉が出始めた頃で、近くにやっている人もなく、名古屋までアクセスしていました。
     インターネットを始めた最初の目的は、ホームページで夏休みの一研究を公開することです。『高度情報化がもたらす社会への影響』という内容のホームページを公開したところ、全国の大学教授や学生・専門家からメールがあり、こんな田舎の中学生でも社会の一員として対等に扱ってもらえることの面白さを感じました。また自作ソフトも増えていったので、雑誌の編集者などから、掲載依頼がくることも多くなりました。
フリーソフトという考え方


     インターネットで流通しているソフトウェアの中には、フリーソフトというものがあります。僕も自分で開発したソフトウェアのほとんどをこのフリーソフトとして公開しています。フリーソフトとは、簡単に言うと無料のソフトのことで、誰でも自由にコピーして使えるソフトのことです。苦労して開発したソフトをタダで配ってしまうというのが一般にはあまり知られていない考え方なので、よく『なんで金とらんの』って言われてしまいますがこれにはいくつかの理由があります。
     まず流通コストが安いこと。インターネットのようなネットワークができるまでは一本のソフトを流通させるのに少なくとも送料やフロッピー代は必要でした。しかし今では、インターネットを使ってまったくコストを掛けずに、地球上どこへでも配布することができます。例えば僕のホームページから1日に500件以上のダウンロードがありますが、これはインターネット無くしては出来なかったことです。
     次に流通速度が速いこと。僕が開発したソフトウェアが次の日にはもう現場で活用されています。
     例えば僕が新しいソフトを開発した時、ほんの数カ所に登録するだけでニュースとして何万人にも配信され、それを読んで興味を持った人はすぐにダウンロードすることができます。広告・宣伝費なんて無くてもネタとして面白ければ口コミですぐに広がります。
     最後に、ユーザーとのコミュニケーションの中でより便利なソフトウェアが出来ていくということです。毎日何十通もの要望・意見・感想などがメールで送られてきます。メールでやり取りしながらユーザーの求めるソフト開発ができます。そして無料だからこそ、より多くの人、巾広い分野の人に使ってもらえるので僕の技術力も向上させて行くことができます。
     どうしてもビジネスをしてしまうと制約が多くなるところがあって、お金はまったく儲からないボランティアの世界ですが、自分の作りたいソフトを作れるってことは楽しいことです。
会社設立


     2000年8月1日。有限会社アール・ワイ・システムを設立し吉本龍司は代表取締役となりました。Ryuuji'sHomepageを運営する立場として一番難しいのはフリーウェアとアール・ワイ・システムの切り分けだと思っています。フリーウェアに関しては今後もずっとフリーのつもりですし、いきなり有料ソフトに変更!なんてことはするつもりはありません。また新規に開発したソフトウェアも出来る限りフリーウェア・シェアウェアの形で提供していきたいと思っています。


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