★水性塗料でのイラスト

比較的手軽な水性塗料を使ってイラストを描いてみましょう。
水性塗料はニオイも少なく、危険度も低いし、手に入れやすい。はじめてエアーブラシを楽しむ方にはうってつけです。

基礎編の例題は、油性塗料でも、もちろん練習することができます。

●使用する塗料

ここで使用する塗料は、ホルベイン エアロフラッシュ (水性アクリル塗料) です。

 

エアーブラシで使いやすいように液状になっていて、ボトルから直接塗料カップに入れることもできます。
水で薄められますが、乾燥すると耐水性になります。なので、先に吹き付けた色を溶かすことがない。

逆に、乾燥すると水では溶けなくなるので、ブラッシング中でもまめにクリーナーで洗浄する必要があります。
原液を使用している場合で、3〜5分連続して吹くと、非常に塗料の出が悪くなります。特に不透明のオペークホワイトが詰まりやすい。
クリーナーは必需品です。

●そろえる色

現在、全50色出ておりますが、最低限そろえてほしい色は、
マセンダ、オレンジ、イエロー、メイグリーン、セルリアンブルー、バイオレット、オペークホワイト、ブラックの8色です。
これだけあれば混色して全ての色を作ることができます。

余裕があればここに スカーレット、レモンイエロー、ビリジャン、ウルトラマリン、バーントアンバー、セピア、など追加するとよいでしょう。

色名に「オペーク」と付いたものは、不透明色です。ホワイトはオペークホワイトのみです。

そのほか、画面保護剤(写真はスプレー式のマット)、クリーナー液、カラーレス(うすめ液)などそろえております。

●紙など

ふつうの画用紙、ケント紙、PPC用紙、なんでもよいですが、作品に仕上げるなら、手軽なイラストボードを使うといいです。厚みがあり、水分によるたわみが出にくい。
画材屋さんで手に入ります。厚み、サイズも色々とあります。

●希釈の調節

ベタに塗りつぶす場合などは原液のままでよいですが、細部を描いたり、微妙なボカシを出すときは、例によって水で希釈して使用します。
原液1に対して水2くらいから試してみましょう。 menu基礎編 ★とにかく描いてみよう 参照

●その他の道具

鉛筆、シャープペンシル、カッター、マスキング用紙テープなど文房具各種


●原稿の用意

では、やってみましょう。
描いてみるのはこれです。単純ではありますが、一通りの手順がご理解いただけると思います。

まず、お手本と下書きのデーターを下記リンクよりダウンロードして下さい。
ダウンロードのしかたは、お使いのブラウザのヘルプを参照して下さい。


お手本↑

下書き↑

ダウンロードしたファイルを、お手持ちのプリンターでプリントアウトして下さい。原版はA4サイズになっております。

 プリントアウトされたお手本と下書き


●トレースとマスキング

トレースとは、原稿や下書きをキャンパスに写すことをいいます。「なぞる」ってことです。やってみましょう。
↓まず、下書きを裏返し、エンピツで転写したい部分を塗ります。カーボン紙などを使う方法もありますが、トレース線が濃くなりすぎるのでこの方法をとります。

 エンピツはHBくらい。塗りこみ加減とエンピツの濃さでトレース線の濃さを調節。 

これをそのままボードに転写してもいいのですが、今回はマスキングをして描くのでマスクづくりを先にします。
マスキングとは塗料をかけたくない部分を覆うことです。要するに型を作るわけです。
マスキングシートという裏に弱いのりがついた便利なものも市販されています。
今回の方法は、わたしがよく使う「紙マスク」という方法です。

↓下書きを表向きにし、くちびるの外周と歯の部分を切り抜きます。下書きのラインを正確にカット。

  

↓上唇と下唇、歯の部分と分かれました。元の位置にもどしてテープで固定します。

 

↓下書きをイラストボードに固定します。めくれるように上側のみ。次に下書きのカットしていない部分をトレースします。

 

↓トレースできているか確認。トレース線はあまり濃いと、のちのちまで作品に残り見苦しいのでなるべく薄くします。

 写真ではわからないほどの薄さですが、近くで見るとわかります。

↓原稿の準備が終わりました。

ムービー・マスキング→  ムービー・トレース→

スキャンデーター


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